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令和6年度 働き方改革推進支援助成金【年休促進支援コース】の申請要件&スケジュールは?

働き方改革推進支援助成金『年休促進支援コース』の趣旨

「年休促進支援コース」とは、新たな休暇制度を導入したり、時間単位で有給休暇を取得できるルールを設けることで、従業員の一層の休暇取得を促進する事業主を補助する制度です。

上記のような「新たな休暇制度」を導入する会社を対象に、最大で50万円の助成金を申請することができます。

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助成金の対象となる事業主

年休支援制度の導入に伴い、本助成金の支給対象となる会社は、

『中小企業事業主』

となります。「大企業区分」に入る会社は申請できませんので、ご注意ください。

※「中小企業」の範囲については、以下の記事を参照ください。

「中小企業区分」「大企業区分」ってどこが境目なの?

なお、「業種」については制限がありませんので、どの業種でも申請が可能です。

また、同じ「働き方改革推進支援助成金」の姉妹コース「勤務間インターバル導入コース」を申請された会社でも申請可能です。


何をすれば申請対象となるのか?

助成金の申請要件は、新たに「有休の計画的付与制度」「時間単位で取得できる有給休暇制度」「特別な休暇制度」を導入する(つまり「就業規則」に規定し、周知する)ことです。

「時間単位有休制度」とは、通常の法定の有給休暇を、「1時間単位で」取得できるようにするものです。例えば、「お子様の学校行事に2時間だけ参加するため」に、2時間の有給休暇を取ってもらう、などのケースです。

「特別な休暇制度」の一例としては、従業員がボランティア活動に参加するための「ボランティア休暇(有給)」を、年1日以上取得できる制度などが対象となります。

従業員にとっても、有休が使いやすくなるメリットがありますが、会社側としては有給休暇の管理が若干煩雑になりますので、その点注意が必要です。

また、この機会に合わせて、有休の取得・残日数管理が自動でできる「クラウド勤怠管理システム」を導入されるのも一手です。


助成金の支給対象となる取り組み

上記のような休暇制度を定めるだけで、最大100万円の助成金って!?

と思われる方も多いと思います。

で、ここからがポイントなのですが、本助成金は、

休暇制度の導入と同時期に導入実施する、『労働生産性向上』に寄与する以下の導入費用の一部が、助成金として支給される、というものです。

労働能率を増進するための設備・機器

◆労務管理用ソフトウェア・機器

◆就業規則の改定や、業務の効率化に向けて外部専門家によるコンサルティング

導入する制度補助率(※)1企業当たりの上限額
① 年次有給休暇の計画的付与3/4(※4/5)25万円
② 時間単位有休制度 &特別休制度(ボランティア休暇or不妊治療休暇)3/4(※4/5) 25万円
※従業員数が30名以下の事業所で、費用が30万円以上の場合は、4/5が補助されます。

例.100万円の費用支出(従業員数10名)、①計画的付与&②時間単位有休&ボランティア休暇を導入

 →100万円×4/5=80万円 →助成金上限額「50万円」が支給対象

具体的には、「スタッフの業務時間短縮が図れる設備導入」「クラウド型の勤怠管理システム導入」などに、費用をかけて取り組みたい会社様にとっては、助成金を使って費用負担を軽減できるありがたい制度です。

私どもはた楽では、助成金の申請サポートを行っていますが、特に「歯科クリニック」では様々な設備の導入に利用されるケースが多く、

◆自動精算機
◆CTスキャン
◆医療カルテシステム
◆予約管理システム
◆医療用チェア
◆オートクレーブ(滅菌機)
◆エアフロー(着色除去装置)

等の導入費用について、適用されています。

ちなみに、

交付決定前に契約したものや、すでに購入済のもの」は助成金の対象外

となりますので、どうぞご注意ください。


計画提出前の「就業規則要件」

本助成金は、
「労働法令を遵守し、スタッフの労務環境改善に取り組む」事業主
が対象となることから、

そこで、現行の就業規則において、

「有給休暇 年5日取得ルール※」を規定している

ことが要件となりますので、お手元の就業規則をご確認ください。

※2019年4月より、「有給休暇が年10日以上付与される従業員には、5日以上取得させること」が、中小企業にも義務付けられています。
※各人の有給休暇付与日/付与日数/取得日を明記した「年次有給休暇管理簿」の提出を求められる場合があります。


申請スケジュール

昨年度もそうでしたが、この助成金制度は「年度ごとに申請期限」が定められています。

令和6年度のスケジュールは、

◆交付申請期限(計画の受付期限):令和6年11月29日(金)

◆事業実施期間(支給対象の取り組みを完了する期限):令和7年1月31日(金)

となります。

※例年、申請が込み合うと上記の期限前に予算消化により受付終了となります。

このように、取り組み期限や手順が厳格に決まっていますので、取組内容が決まっている場合はなるべく早く交付申請に着手のうえ、契約や実施の時期についても留意のうえ、物事を進めていく必要があります。

私ども、社会保険労務士法人はた楽での申請代行は、令和6年9月30日にてご依頼受付終了、とさせていただきます。

申請サポートの対象企業様は、

給与計算らくらくパック

クラウド顧問らくらくパック

のいずれかの導入を前提としております。


詳しい手順や、はた楽による申請代行費用についてお知りになりたい方は、

働き方改革推進支援助成金(年休支援促進コース)無料ガイドブック

が無料でダウンロードできますので、どうぞご参照ください。

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