中小企業がキャリアアップ助成金(正社員化コース)を活用すべき3つの根拠

従業員にも会社にもメリットがあるのが大きな魅力です。

多くの中業企業が活用している「キャリアアップ助成金(正社員化コース)」。

正社員への登用により、対象従業員一人当たり57万円が申請できる助成金。金額もさることながら、中小企業の雇用・労務管理に組み込むことで、大きなメリットがあります。

詳しい内容は、ぜひ下記ガイドブックを参照ください。

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キャリアアップ助成金(正社員化コース)活用ガイドブック

キャリアアップ計画書【記入例】無料公開版


助成金を初めて申請される会社様の中には、「なんとなくお金をもらうのは後ろめたい」とか、「会社だけが得するみたいで気が引ける」とお思いの方もおられるかもしれませんが、

経営者であり社労士でもある立場から申し上げて、「社員を継続して雇用される会社であれば、どの会社にも活用(受給)いただきたい」とお勧めできる助成金です。

それでは、私が活用すべきであると考える「3つの根拠」をご説明します。


「最初から無期雇用」のリスクをなくす

キャリアアップ助成金の「正社員化コース」を申請するには、「最初から正社員である従業員」については当然申請することができません。

最初は、有期雇用契約(またはパート契約)であった従業員を、途中から(少なくとも6か月以降経過後)正規雇用、すなわち「期間の定めのない社員契約」に切り替えることで、申請の権利が発生します。

※詳細な申請スケジュール・申請要件は下記参照ください。

キャリアアップ助成金(正社員化コース)の申請方法

この話をすると、「うちは最初から正社員契約がルールだから難しい」とおっしゃる経営者も多いのですが、ここで一度お考えいただきたいのは、「最初から正社員契約してしまって本当に大丈夫なのか?」という点です。

多くの中小企業の採用というのは、まず「応募があり、面接を1,2回して、採用!」というシンプルなステップで決まります。

しかし、たった1,2回しか話したことが無い人を、「正社員」として簡単に採用してしまって大丈夫なのでしょうか?

ここで、「正社員」という雇用の意味合いを改めて確認しますと、

『雇用期間が無期限』とは、会社で定める「定年年齢」までの雇用を保証する、という意味合いです。本人からの自主退職が無い限り、よほどの理由がなければ会社は雇用を打ち切ることはできません。

もちろん、こういった法的な意味を正確に理解している従業員ばかりではありませんが、採用した正社員が実際には雇用を継続するに値しない「問題社員」だったとしても、「無期雇用です」と居直られてしまうと、退職(解雇措置)を取るには、なかなかの労力を覚悟しなければなりません。

私自身も、複数の会社の経営者としてこれまでに100人近い人を採用してきましたが、たった1,2回の面接で、到底人を見極めることなんてできません。。ましてや、採用の時は「人が欲しい」「この人は期待できる(というか期待したい)」という思いが先行しますので、皆様の会社でも、選別できる母数が無い限り、よほど悪い人でなければ「とりあえず採用」してしまうケースが多いのではないでしょうか。

「確かに、見切り発車での無期雇用のリスクは理解できるが、有期契約を持ち出して逃げられたら困る」

という心配もよく聞きます。

ただ、これについても私の経験上からは、あまり心配される必要はありません。

「会社としては、あなたのことを100%理解して採用できるわけではない。あなたにとっても、うちで長く勤め続けたいかを見極める期間も必要なはず。だから、うちは最初の雇用は期間を定めた形で行っています」

と説明をされれば、ほとんどの方がその趣旨を理解されます。

「そんな話は飲めません!」とか、「それなら結構です!」とおっしゃる方は聞いたことがありませんし、またそういう方はある意味ちょっとどうか(?)とも思います。


まず最初に「従業員にメリット」がある

キャリアアップ助成金(正社員化コース)をお勧めする2つ目の理由が、この助成金の要件をクリアするには、「まず従業員にメリットが与えられる」という点です。

そのメリットとは「昇給」のことです。

この助成金制度上は、「正社員化=転換」と呼びますが、

転換前6か月の賃金よりも、転換後6か月の賃金を5%アップさせなければならない

というのが、この助成金を申請するうえでの要件です。

【参照記事】

令和2年度最新 キャリアアップ助成金(正社員化コース)『賃金5%アップルール』改正点

つまり、会社だけが助成金をもらって得するのでなく、まずは「対象従業員の処遇を改善する」のが先になります。

ですので、この助成金申請に取り組むこと自体で、従業員にもメリットが与えられるのです。

先ほどは「入口が有期契約」という話をしましたが、もし仮にそれをデメリットだと捉えられたとしても、正社員への転換時に昇給メリットがあるのであれば、従業員の方にとっても悪い話では決してありません。


助成金申請により「労務管理の適正化」が進む

そして3つ目のお勧めポイントとして、これが一番「会社にとって取り組む意義」が大きいと思います。

このキャリアアップ助成金(正社員化コース)の申請に取り組むことで、会社の労務管理のレベルが向上し、それまでの「ぐだぐだ状態」を変えるきっかけになります。

具体的に申しますと、キャリアアップ助成金(正社員化コース)の申請時には、

「就業規則」「雇用契約書(労働条件通知書)」「出勤簿」「賃金台帳」といった労務帳票を一通り揃えて、提出することになります。もちろん、書類を揃えることにも意味はありますが、労務管理の基本である

①整合性を取ること ~就業規則や雇用契約書で約束した通りに、勤務してもらい給与を支払うこと(何も難しいことや、会社が必要以上にリスクを負うことでもありません)

②法令を遵守すること ~特に重要なポイントは、「残業があれば残業代を支払う」ことです。もちろん、法令には則りながら、現実的に会社が負える計算方法を工夫して定めることもできます。

の2点について、会社としてレベルを上げるきっかけになります。

助成金を申請すると、「何か役所に目を付けられる」ような印象を持たれますが、それよりも逆に、「法令を遵守しているから助成金が受給できる」というお墨付きを得ることできるのです。

また、その先のメリットとして、

申請対象者が発生する都度、繰り返し受給できる

のも大きいですね。最大で1年度あたり20名まで、57万円×20名=1,140万円が申請できます。労務管理の流れがきっちりできれば、あとは同じ流れを繰り返すことでリピート受給ができるのです。


ただ、これらの要件をクリアし、受給の流れを作るまでは、実際にやったことが無い会社様にとっては手探りで進むしかない道のりです。

年々、助成金の申請要件も厳しくはなってくる傾向ですので、様々な不適格要因をクリアしておく必要もあります。

【参照記事】

キャリアアップ助成金(正社員化コース)が不支給になるケース

これらをクリアするため、私どもはた楽として、以下のサービスメニューをご用意しています。

助成金らくらくパック

~「着手金0円、完全成功報酬制」のノーリスクで始められる申請代行サービス

給与計算らくらくパック

~「賃金5%アップ要件」のクリアや、適正な残業代計算をサポート


従業員にとっても会社にとっても取り組む意義が大きい「キャリアアップ助成金(正社員化コース)」。ぜひこの機会に着手をご検討ください。