「産休」「育休」とは?
妊娠出産にかかわる休業制度には「産前・産後休業(産休)」と「育児休業(育休)」があります。
どちらも会社との雇用関係を継続したまま、一定期間就労を免除されるというものです。
これらは法律によって事業者に義務付けられているため、就業規則に定めていない会社でも適用となります。
時期 | 義務 | 対象者 | |
産前休業 | 出産前6週間 | 本人が希望する場合、休業させなければならない。 | 妊娠中の女性労働者 |
産後休業 | 産後8週間 | 本人の希望にかかわらず、労働させてはならない。 | 産後の女性労働者 |
育児休業 | 女性:産後休業後、子が1歳になるまで 男性:出産予定日~子が1歳になるまで | 本人が申し出た場合、休業させなければならない。 | 1歳未満の子を養育する労働者(※) |
参考:育児休業や介護休業を取得することができる期間雇用者についてhttps://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/pdf/ikuji_h28_11_01.pdf
※特別に労使協定を定めている場合は、無期雇用者に対しても「雇用期間1年以上」や「所定労働日数週3日以上」等の要件を定めることができます。
参考:育児・介護休業等に関する労使協定の例
https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000357901.pdf
休業中も給料は発生するの?
産休・育休中の期間は、給与支払いの義務はありません。
月の途中から休業した場合は、会社の賃金規定にしたがって日割計算をします。
休業中も賞与(ボーナス)は発生するの?
通常、賞与の支給有無や賞与額は会社が任意に決めることできるものです。
ただし、育児介護休業法では「不利益取扱いの禁止」の規定があり、賞与の算定において産休育休の取得をしたことを理由に賞与支給対象から外したという場合、是正を求められる可能性があります。
したがって、支給日時点で休業をしている場合でも、「賞与算定期間」にあたる期間に就業があった場合は、その期間に対応する賞与額の支払いが必要と考えられます。
会社が行う手続きは?
産休・育休にともなう手続きは下記のものがあります。
出産後の手続き
手続き名 | 内容 |
「健康保険・厚生年金保険産前産後休業取得者申出書」 | 産休期間中の社会保険料の免除 |
「健康保険出産手当金支給申請書」 | 産休期間中の給与支給がない日に支給される給付金 |
育休中の手続き
手続き名 | 内容 |
「健康保険 厚生年金保険 育児休業等取得者申出書」 | 育休期間中の社会保険料の免除 |
「育児休業給付受給資格確認票・(初回)育児休業給付金支給申請書」 「休業開始時賃金月額証明書」 | 育休期間中の給与支給がない日に支給される給付金の申請 |
職場復帰時の手続き
手続き名 | 内容 |
「健康保険 厚生年金保険 育児休業等取得者終了届」 | 社会保険料免除期間の終了届 |
「健康保険 厚生年金保険 育児休業等終了時報酬月額変更届」 (健康保険厚生年金保険育児休業等終了時報酬月額変更・厚生年金保険70歳以上被用者育児休業等終了時報酬月額相当額変更届) | 復職後の短時間勤務制度により給与が下がった場合の、社会保険料の変更届 |
「厚生年金保険 養育期間標準報酬月額特例申出書」 | 復職後の育児短時間勤務により給与が下がった場合、休業前の給与に基づいて将来受給する年金を計算するための届出。 ※本人の申し出がある場合に届出します。 |
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